about j

私は、人の意図と土そのものの揺らぎが共存する「練り込み」の技法に惹かれています。
色土を重ね、形を探っていく時間のかかる工程は、幼い頃、庭で草木や土に没頭して過ごした感覚とどこか重なります。

作品に使う土は、ケニア山の麓で採取したものを自ら精製しています。
土地の気配を強く宿した素材の質感を生かしながら、あえて練り込みによるパターンを加えることで、自然と人為のあいだに静かな緊張感を生み出しています。

インスピレーションの源は、ケニアの日常風景です。
蔦に覆われた古いタイル、植物と並ぶ幾何学模様の衣服、人工物と自然が違和感なく混ざり合う光景。
そうした観察から得たイメージを、模様や形として器に落とし込んでいます。2019年よりナイロビの自宅スタジオを拠点に制作を続けています。
自然の静けさと動きを併せ持ち、日々の暮らしの中で使われ続ける器であることを大切にしています。